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質量とエネルギーの等価性

20世紀を代表する物理学者,アインシュタイン。
その名を知らない人はほとんどいないと思いますが,彼の業績の中で最も有名な相対性理論にはなかなか接する機会がありません。

ちゃんと学ぶのは難しくても,相対性理論が導く結果のひとつぐらいは知っておいてもいいんじゃないだろうか?

目次

保存されない質量の謎

原子核について詳しく調べていた物理学者たちは,ある奇妙な事実を発見しました。
それは,質量保存の法則が成り立たないこと。

これが何を意味するのか,当時の物理学者たちは頭を悩ませましたが,そこにアインシュタインが現れて一気にお悩み解決!

アインシュタインが導いた驚きの結論,それは,「質量はエネルギーの形態のうちのひとつである」というものです。

これまで我々は力学的エネルギー,熱エネルギー,光エネルギー,電気エネルギー,化学エネルギーなど,さまざまなエネルギーの形について学んできましたが,アインシュタインはこのラインナップの中に実は質量も入っている,と主張したのです。

質量がエネルギーと同じだって言うんなら,1kgは何Jなんだよ?という疑問も当然生まれますが,アインシュタインはそれを計算する式も導いています。

この式が分かったからといって,質量を簡単にエネルギーに変換することは簡単にはできません。

が,もしできたとしたら,たった1kgでも莫大なエネルギーを生み出すことになりますね。すげぇ。

さて,アインシュタインの「質量=エネルギー」の考え方を使うと,冒頭の質量欠損は次のように理解できます。

おまけ:新しいエネルギーの単位

先ほど見たように,1kgをエネルギーに換算すると莫大な値になってしまいますが,いまやっているのは1kgよりもずっとずっと小さいミクロの世界のお話。
もっと微小なエネルギーを扱うことがほとんどです。
微小なエネルギーを扱うときにジュールという単位はちょっと大きすぎるんですよね…

そこで,ミクロの世界にマッチしたエネルギーの単位を新しく考えます。

ミクロの世界を扱う分野ではよく用いられる単位なので,ぜひ覚えてください!

今回のまとめノート


時間に余裕がある人は,ぜひ問題演習にもチャレンジしてみてください! より一層理解が深まります。

次回予告

質量欠損の概念を理解していれば,核エネルギーについても理解できます。
核エネルギーは人類の敵? それとも味方?

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