物理【原子】第9講『ボーアの原子モデル 〜量子条件〜』の講義内容に関連する演習問題です。 講義編を未読の方は問題を解く前にご一読ください。
ボーアの原子モデル 〜量子条件〜原子の構造に関する論争はラザフォードの実験によって終止符が打たれたと思われましたが,ミクロの世界はそんなに単純ではないようで,まだ話は続いていきます。...
問題
水素原子を,「電気量eの原子核を中心として,質量m,電気量−eの電子が等速円運動している」と考える(eは電気素量)。 以下の各問に答えよ。 ただし,プランク定数をhとする。
[Level.1]
クーロン定数をk0,電子の速さをv,円運動の半径をrとして,電子の運動方程式を立てよ。
[Level.2]
質量mの質点が,半径rの円軌道を速さvで等速円運動するとき,この質点の運動量と半径の積を角運動量と呼ぶ。 ボーアの原子モデルにおいて,定常状態の電子の角運動量が満たすべき条件を求めよ。
[Level.3]
前問で求めた条件と電子の運動方程式からvを消去し,電子の最小軌道半径を求めよ。
この下に答えを載せていますが,まずは自力で考えてみましょう。
答え
[Level.1]
\(\displaystyle m \frac{v^2}{r}=k_{0}\frac{e^2}{r^2}\)
[Level.2]
\(\displaystyle mvr=n \frac{h}{2 \pi}\)
[Level.3]
\(\displaystyle \frac{h^2}{4 \pi ^{2}k_{0}me^2}\)
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