物理【原子】第4講『X線の波動性 〜X線回折〜』の講義内容に関連する演習問題です。
講義編を未読の方は問題を解く前にご一読ください。
問題
下図のように,波長λ=4.0×10-11mのX線発生装置と結晶試料を置き,反射されたX線を検出して試料の結晶構造を調べる。
反射X線の検出は,X線発生装置を移動させ,結晶面と入射X線のなす角を0°から大きくしながら行うものとする。
以下の各問に答えよ。 ただし,プランク定数をh,真空中の光の速さをc,電気素量をeとする。
[Level.1]
隣りあう結晶面で反射するX線の経路差を,結晶面と入射X線のなす角θ,結晶面どうしの間隔dを用いて表わせ。
[Level.2]
次の文章中の空欄に当てはまる語句として正しいものは次のうちどれか。
「前問で求めた経路差が,λの( )倍のとき,強い反射X線が検出される。」
(a)偶数 (b)奇数 (c)整数 (d)半整数
[Level.3]
0°<θ<90°の範囲でX線発生装置を動かしていくと,2回目の強い反射X線が検出されたのはθ=30°のときだった。
このことからdを求めよ。
この下に答えを載せていますが,まずは自力で考えてみましょう。
答え
[Level.1]
2dsinθ
[Level.2]
(c)
[Level.3]
d=8.0×10-11m